ザルティアとシアリスの違いとは?同じタダラフィルでも適応が異なる理由

最終更新: 2025年1月

ザルティアとシアリスは同じ「タダラフィル」を主成分としていますが、適応症(何の治療に使うか)が異なります。この違いを正しく理解することで、自分に合った治療法を選ぶことができます。

同成分

タダラフィル

保険OK

ザルティアのみ

適応違い

前立腺 vs ED

項目 ザルティア シアリス
主成分 タダラフィル タダラフィル
適応症 前立腺肥大症(BPH) ED(勃起不全)
用量 2.5mg、5mg 5mg、10mg、20mg
服用方法 毎日1回 必要時または毎日
保険適用 あり なし
処方科 泌尿器科 泌尿器科、ED専門クリニック

1. ザルティアとは

ザルティアは、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する目的で処方される医薬品です。2014年に日本で承認され、日本新薬が販売しています。

ザルティアの基本情報

一般名 タダラフィル
製造販売 日本新薬株式会社
適応症 前立腺肥大症に伴う排尿障害
用量 2.5mg、5mg
薬価(2024年) 5mg:約125円/錠

前立腺肥大症とは

前立腺肥大症(BPH)は、加齢に伴い前立腺が大きくなり、尿道を圧迫することで排尿に問題が生じる疾患です。50代以上の男性に多く見られます。

前立腺肥大症の主な症状

  • 頻尿(特に夜間)
  • 排尿の勢いが弱い
  • 排尿に時間がかかる
  • 残尿感
  • 尿が途切れる

2. シアリスとの違い

ザルティアとシアリスは全く同じ成分(タダラフィル)を含んでいますが、以下の点で異なります。

なぜ同じ成分で違う薬があるのか

タダラフィルは、血管平滑筋を弛緩させるPDE5阻害作用を持っています。この作用は:

  • 陰茎の血管に作用 → ED改善(シアリスの効果)
  • 前立腺・膀胱の平滑筋に作用 → 排尿障害改善(ザルティアの効果)

重要なポイント

成分は同じでも、医薬品としての承認(適応症)が異なるため、別の製品として販売されています。これは薬事法上の理由によるものです。

主な違いのまとめ

ザルティア

  • 前立腺肥大症の治療薬
  • 低用量(2.5mg、5mg)
  • 毎日服用が前提
  • 保険適用あり
  • 泌尿器科で処方

シアリス

  • ED治療薬
  • 高用量も可(10mg、20mg)
  • 必要時または毎日服用
  • 保険適用なし(自費)
  • ED専門クリニックで処方

3. ザルティアの使い方

基本的な服用方法

  • 用量:1日1回5mg(状況により2.5mgに減量)
  • 服用タイミング:毎日同じ時間に服用
  • 食事の影響:食事に関係なく服用可能
  • 効果発現:継続服用で徐々に効果が現れる

副作用

タダラフィルを含むため、シアリスと同様の副作用が起こる可能性があります。

主な副作用

  • 頭痛
  • 潮紅・ほてり
  • 消化不良
  • 背部痛・筋肉痛
  • 鼻づまり

禁忌(服用できない方)

  • 硝酸剤を使用中の方
  • 重度の心血管系障害がある方
  • 重度の肝障害がある方
  • タダラフィルに対してアレルギーのある方

4. ED改善効果はあるのか

結論から言うと、ザルティアにもED改善効果は期待できます。なぜなら、成分はシアリスと全く同じタダラフィルだからです。

前立腺肥大症とEDの関係

実は前立腺肥大症の患者さんの多くがEDも併発しています。ザルティアを服用することで、排尿障害とEDの両方が改善するケースは珍しくありません。

ただし注意点があります

  • 用量が低い:ザルティアは最大5mg。ED治療で一般的な10mg、20mgより低用量のため、ED改善効果は限定的な場合も
  • 適応外使用:EDを主目的としてザルティアを処方することは適応外使用に該当
  • 保険適用の問題:ED治療目的でザルティアを使用しても保険は適用されない

ED治療を目的とする場合

ED治療が主な目的であれば、シアリスまたはタダラフィルジェネリックの処方を受けることをおすすめします。必要に応じて10mg、20mgの高用量を使用できます。

5. 保険適用について

ザルティアとシアリスの大きな違いの一つが保険適用の有無です。

ザルティア(保険適用あり)

  • ・3割負担で約40円/錠(5mg)
  • ・月30日分で約1,200円程度
  • ・泌尿器科での処方が必要
  • ・前立腺肥大症の診断が前提

シアリス/タダラフィル(自費)

  • ・1錠800〜2,000円(用量による)
  • ・週1回使用で月4,000〜8,000円程度
  • ・ED専門クリニックで処方
  • ・保険証不要で処方可能

注意:適応外使用は保険適用外

前立腺肥大症がないのにザルティアを処方してもらうことは難しく、仮に処方されても保険は適用されません。ED治療目的なら、最初からシアリス/タダラフィルを選ぶ方が適切です。

6. どちらを選ぶべきか

選び方のフローチャート

前立腺肥大症の症状がある方

→ まず泌尿器科を受診し、ザルティアの処方を検討。EDの症状も改善する可能性があります。

EDのみが気になる方

→ ED専門クリニックでシアリスまたはタダラフィルジェネリックの処方を。オンライン診療も可能です。

前立腺肥大症とED両方ある方

→ 泌尿器科でザルティアを処方してもらうのが費用面で有利。効果が不十分ならED治療薬の追加を検討。

まとめ

前立腺肥大症メイン → ザルティア(保険適用)
EDメイン → シアリス/タダラフィル
両方改善したい → まずザルティア → 効果不十分ならED薬追加

→ タダラフィルの詳細はこちら

まとめ

  • ✓ ザルティアとシアリスは同じタダラフィルを含む
  • ✓ ザルティアは前立腺肥大症、シアリスはEDの適応
  • ✓ ザルティアは保険適用あり(3割負担で約40円/錠)
  • ✓ ザルティアでもED改善効果は期待できる
  • ✓ ED治療目的ならシアリス/タダラフィルの方が適切

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